陽菜向の入院〜手術・・そして退院


2002年2月、我が愛娘、陽菜向が「水腎症」と言う、病気にかかっているとの、診断から半年の8月ついに手術の日取りが決まった。

病気発覚から、今までのことを、少し説明します。

 武尊がインフルエンザにかかり、病院に診察に行くついでに、陽菜向にもうつっているかもしれないので、ついでに診察してもらうことにする。
 案の定、陽菜向も多少の風邪気味だったらしいが、触診してみると、「ちょっとおかしい??」と言う医師の診断、なにやらお腹の辺りの感触に違和感があるらしい。
 エコーを撮ってみると、「腎臓が、大きくなっているので、すぐに専門医に診せたほうがいい」と言う診断で、そのまま、水戸の小児科に足を運んだ。
 水戸の病院での診察結果は「水腎症(すいじんしょう)」と言う病名らしい水腎症と言うのは簡単に言えば、腎臓で造られた尿がうまく尿管を通って排出されない病気で、原因はいろいろあるらしい、その後のさまざまな検査の結果・・・
 陽菜向の場合、右の腎臓の出口が狭く、右の腎臓に尿が溜まってしまい、腎臓を膨らませていて、なおかつ、膀胱から両方の腎臓へ尿が逆流してしまうと言う、2重に原因が重なってしまっているらしいです。
 水戸の病院では、専門医が月に一度しか診察しないので、治療(手術)とその後のケアが難しいらしく他の専門病院を紹介してもらい、そこで治療することにした。
 この間にも、熱が出たり、膀胱からの尿の逆流を検査するための検査の後遺症で、尿路感染症にかかってしまうなど、入退院を繰り返し、抗生剤を飲みながらの生活が続いていました。
 再度紹介を受けて通い始めた病院では、陽菜向はまだ小さいので、一番体に負担のかからない手術の方法を見つけるため検査検査の連続・・
 陽菜向はというと・・そんな病気にかかっていると言うのを忘れさせるくらい、すこぶる元気で、すくすくと心身共に成長を続け、「このまま、何もしないで完治してしまうのでは?」と何度も期待しました・・しかし、腎臓の症状は変わらず・・・。
 幾度にもわたる検査の結果、主治医が出した手術の方法は、「まず、右の腎臓の出口を広げる手術をして、次に両方の腎臓への逆流をとめる手術を同時に行います」と言う結果でした・・
 どちらかの症状に治る兆候があれば、片方だけの手術になったはずなのだが、検査の結果は、どちらにも回復の兆しが無いと言う残酷な結果が出した術式だそうです。
 当初は、7月半ばの手術予定でしたが、手術直前になり、陽菜向が風邪をひいてしまい、2週間遅れの8月2日に予定変更しました
 手術のために、大きな見落としが無いか、最終的なMRIによる検査のため、7月31日から入院して、手術にいたりました。
 手術は、8時間半にもおよび、待っている間は、とても長く感じ、人生で一番長い8時間でしたが、私の親や、かみさんの親だけでなく、武尊も一緒に来てくれたため、とても心強かったです。
 それでも、この病院で、このすぐ近くの部屋で陽菜向が麻酔をかけられ、手術をされている姿を想像すると、とても心が痛み、涙が出てきました、午後5時ごろ、手術が終了して、主治医が説明に来るまでは、生きた心地がしませんでしたが、5時30分、やっと主治医に会うことが出来、説明を聞くことが出来ました、
 結果は・・何の問題も無く、手術は成功!!後は、術後の経過次第と言うことでしたが、手術が無事成功したことへの安心感と喜びで、胸がいっぱいでした。その後、病室に戻った陽菜向に会えたのは、午後7時を過ぎており、その姿は、大きな手術を小さな体でがんばった疲れからか、麻酔がまだ効いているのか、ぐっすりと眠っていました、体にはたくさんの管を通してあり、改めて病気の重さと手術の大きさを思い知りました・・
 次の日からは、手足と体をベットに縛り付けられての辛い入院生活が待っていました・・ですが、陽菜向はとても我慢強く耐え、経過も順調で、2日後からは、通常の離乳食も食べることが出来、そのすべてを食べてしまうと言う食欲を発揮して、周囲を驚かせ、脅威の速さで回復して、4日目には『痛み止め』の管も取れ、日に日に管(カテーテルと言うらしい)の数も減っていき、1週間目には体を多少起こして、お遊びが出来るまでになりました
 そして当初の予定通り、2週間目に膀胱からのカテーテルを抜き、その後点滴も取れ・・と、まさに順調な回復、陽菜向もいつもの笑顔を振りまき、私たち家族に安心感を与えてくれました。
 最後のカテーテルが一本になり、なんと抱っこも出来るようになったのは、2週間半ほどたった日で、毎日面会に行けない私は、かみさんからの報告を楽しみに待つ日が続きました。
 そして3週間が経った、8月22日、最後の管を抜く日が来ました、私とかみさんが病室に着いたときにはすでに、管を抜いて身軽になった陽菜向が楽しそうにベットの上で遊んでいました。
 このまま、腎臓が大きくならなければ、明日にでも退院できるかもしれない・・と言う期待を胸に医師の診断を待ちました。
 カテーテルを抜いて9時間が経った、午後6時、緊張のエコー診断・・結果は・・・?
「ちょっと大きいかな?・・でも、この大きさなら問題ないけど・・明日まで、エコーを撮り続けて、これ以上大きくなったら明日再手術もあるね」と言う、残酷な結果でした・・・
 その場合緊急オペになるので、念のための手術の同意書を書き、帰宅・・退院の期待から、再手術そしてまた体を縛り付けての入院生活と言う残酷な結果への落胆は大きすぎました・・
 そして次の日の朝8時ごろ電話が鳴り・・いやな予感がしました、「腎臓が大きくなってしまったので、今から手術をします、なんていう病院からの電話じゃない?」と、恐る恐る受話器をとると、案の定病院から・・しかしその内容は「大きさが変わらないので、手術は無し、このまましばらく外来に通って様子を見ましょう、退院は今日でも良いよ」とのこと、しかし何の退院準備もしてないし、明日は仏滅・・今度の日曜(8月25日)に退院することとなった。
 退院後も、しばらくは緊張の検査検査・・このままの大きさと機能が変わらないように祈りながらの病院通いが始まりますが、ひとまず退院と言うのは、家族が待ちわびた言葉でした・・・

2002年8月23日 山田尊弘


そして退院の日・・・